玄関リフォームの費用相場はいくら?|補助金やDIYの解説も

家の顔ともいえる玄関は、住宅の印象を決める重要な部分です。単に見た目の印象を決めやすいだけではなく、出入りが多い場所でもあるため、機能性を求めてリフォームをする人も少なくありません。

玄関のリフォームを成功させるためには、費用の相場を知ったり、上手に行うポイントを把握することが大切です。肝心なところを押さえてリフォームに臨み、理想的な玄関の実現を目指しましょう。

POINT

  • 玄関リフォームの費用相場は、内容によって5~55万円と変わり、工期は1日~1週間程度かかる
  • 玄関のリフォーム費用を節約するためには、建材のグレードを下げたり、条件が合えば補助金制度を利用したりするとよい
  • 玄関ドアは、断熱性と風通しを意識して選ぶのがおすすめ

目次

1. 玄関リフォームの種類と費用相場

まずは玄関のリフォームの種類と、それぞれの費用相場を知っておくことが大切です。

リフォーム内容費用相場工事期間
扉だけを交換するリフォーム30~55万円1日
玄関の枠を一新するカバー工法31~50万円1~2日
玄関を引き戸へリフォーム15~40万円1~2日
玄関周りのリフォーム5~50万円1日~1週間程度

ひとくちに玄関リフォームといっても、内容はさまざまです。自宅ではどのような工事が必要なのか、内容ごとの違いを参考にしながら考えていきましょう。

扉だけを交換するリフォーム:30~55万円

古い扉を取り外し、新しい扉に交換するリフォーム費用の相場は、30~55万円程度です。これは古い扉の取り外しと新しいものの取りつけ工事にかかる費用が11~13万円程度で、扉そのものの部材費が19~42万円程度といった内訳になっています。

業者によって工事費の設定金額は異なりますが、それだけではなく選ぶ扉の種類によってもコストが大幅に変わることは理解しておきましょう。

高機能なものや高価な材質のもの、デザイン性が高いものは高額になりやすいです。扉の交換は取り外しと設置のみであるなら、数時間程度で済むことも少なくありません。

玄関の枠を一新するカバー工法:31~50万円

カバー工法とは、現在ある枠の上から新しい枠を設置して行う工事です。玄関扉のカバー工法では、古い扉部分を撤去し、新たに枠を設置して扉の取り付けを行います。

撤去と枠の取りつけで11~14万円程度、新しいと扉の取りつけで20~39万円程度の、合計31~50万円程度が費用の相場です。

カバー工法は短期間での工事が可能であり、基本的には1日で済みます。場合によっては2日程度かかることもありますが、早いと数時間で作業が終了するため、手軽なリフォームといえるでしょう。

玄関を引き戸へリフォーム:15~40万円

玄関扉を引き戸にリフォームする場合の全体の費用相場は、15~40万円程度です。詳しい内訳を見ると、古い扉の撤去が10,000~20,000円程度、金具やサッシの設置で5~10万円程度、引き戸そのものの価格で10~30万円程度となっています。

引き戸への変更も基本的には1日で終了しますが、扉の状態によっては2日程度かかることもあるため、注意が必要です。

玄関周りのリフォーム:5~50万円

玄関周りのリフォームをする場合は、どこまで行うかによってかかる費用は異なります。複数箇所のリフォーム例がありますが、平均的に見ると5~50万円程度が相場でしょう。

リフォーム内容費用相場工事期間
網戸の設置2~13万円1日
玄関の収納のリフォーム5~50万円1日~1週間
玄関タイルのリフォーム平米あたり1.3~3万円1~2日
バリアフリーリフォーム5~45万円1~7日

特に費用の違いが出やすいのは、収納を作る場合です。玄関の収納はカウンタータイプは比較的安価に作れますが、シューズクローゼットのような高機能なもの、デザイン性の高いものだと費用は高額になりやすいです。

また、玄関の規模や作る収納の大きさ、搭載している機能次第で工期が伸びる場合もあることは理解しておきましょう。玄関タイルのリフォームも同じであり、面積が広いと2日がかりの作業になってしまうこともあります。

バリアフリーリフォームは実施する内容によって費用や施工期間は大きく異なります。費用の相場は5~45万円で、施工期間の相場は1~7日程度です。玄関のバリアフリー化では、玄関の出入り口を拡張したり、入口に手すりをつけたりする工事があげられます。

また、玄関に段差や階段がある場合は、昇降機をつけたり、スロープを設置することもあるでしょう。昇降機の取りつけやスロープの設置は大がかりな工事になりやすく、高額な費用がかかることも多いです。

2. 玄関のリフォーム費用を抑える6つの方法

工事内容次第では高額になってしまう玄関リフォームの費用ですが、節約する方法は6つあります。

  • 補助金制度を利用する
  • 業者に上限予算を伝えておく
  • リフォーム内容や建材のグレードを下げる
  • 施主支給でリフォームを行う
  • 複数社で見積もり結果を比較して業者を選ぶ
  • 専門知識が不要な箇所はDIYでリフォームする

少しでもコストカットを図り、よりお得に玄関のリフォームを行いましょう。

補助金制度を利用する

リフォームは工事内容によって補助金制度が利用できることもあり、費用負担を抑えたいなら積極的に活用することが大切です。玄関のリフォームなら省エネ化やバリアフリー化のリフォームが、適用できる可能性が高いでしょう。

補助金制度条件主な工事内容補助金の上限
介護保険・要支援・要介護と自治体から認定された人が居住する住宅であること
・バリアフリーリフォームすること
・手すりの取りつけ
・段差の解消
・滑りの防止や移動円滑化ができる床材・通路面の材料の変更
・扉を引き戸へ取り替え
20万円
高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業高性能な建材を使用して断熱リフォームを実施する断熱材や断熱用の窓、断熱用ガラスを用いたリフォーム・一戸建て:120万円
・集合住宅:15万円
次世代省エネ建材支援事業高性能な建材を使用して断熱リフォームを実施する断熱パネルや潜熱蓄熱建材の設置など・一戸建て:200万円
・集合住宅:125万円

制度によって条件や上限金額が異なるため、利用する場合はリフォーム業者に相談してみるとよいでしょう。また、これら以外にも自治体が独自に実施している制度を利用できる場合もあります。

地域によって補助金制度の内容や実施の有無は異なりますが、居住している区域の自治体が発表している制度はないか、事前にチェックしておくとよいでしょう。

業者に上限予算を伝えておく

玄関リフォームにかける費用を抑えるには、業者に事前に上限の予算を伝えておくとよいでしょう。予算を明確に提示することで、その範囲内でのリフォームを提案してもらいやすくなり、予想外の出費を抑えやすくなります。

予算を伝えていないと、業者から数多くの提案を受けてしまい、どれもが魅力的に思えて多数実施してしたくなることもあります。必要な箇所のみのリフォームに限定し、費用を抑えるには、予算の上限額は共有しておき、必要最低限のプランを組んでもらうようにしましょう。

リフォーム内容や建材のグレードを下げる

工事の内容や使用する建材のグレード次第でも、費用は大きく異なります。できるだけ安い工法のリフォームで、扉などのグレードも下げるなら、費用負担をできるだけ押さえてリフォームができるでしょう。

リフォームはこだわろうと思うとどこまでもお金をかけられてしまうため、予算を決めてある程度のところで妥協することも大切です。

もっとも必要な機能や設備はなにかをよく考え、そこから予算を決定して本当に必要な工事や建材のグレードを決めていきましょう。

施主支給でリフォームを行う

リフォームの内容によっては、リフォームに使用する部材を自分で用意すると、施主支給が可能な場合もあります。玄関ドアの部品や床材などは、ネットやホームセンターなどで購入でき、こちらで買ったほうが費用を安くできる場合もあります。

ただし、施主支給を嫌がる業者もあり、普段使っていない部材だからといって、断られることもあるため注意しましょう。施主支給でリフォームを実施したいなら、事前に施主支給が可能かどうかを聞いておく必要があります。

また、業者は独自のルートで部材を購入していることから、業者に買ってもらったほうが安いケースもあります。施主支給をするなら、業者が買った場合と自分で用意する場合のどちらが安いか比較し、安い場合のみ行うとよいでしょう。

複数社で見積もり結果を比較して業者を選ぶ

利用する業者の選択は重要であり、よりお得な業者を選ぶには複数社から見積もりをもらい、それぞれの結果を比較することが大切です。同じ工事内容でも業者によって材料費や工事費が違っていることは多く、これによって大きな金額差が出ることも少なくありません。

1社だけで見積もりをして工事を依頼すると、相場以上の金額でも気づかずリフォームしてしまうこともあるため注意が必要です。必ず複数社で比較し、どれくらいが適正価格なのかを判断してから、求める工事を実施してくれる業者を選びましょう。

どのリフォーム業者がよいか悩むなら、一括見積もりサイトの「リフォームのナコウド」にお任せください。リフォームのナコウドはリフォームの専門知識を持った相談員が、自宅のリフォーム内容に合った業者をご紹介します。適切かつ信頼できる業者を利用することで、よりお得に工事をしてもらいやすいでしょう。

専門知識が不要な箇所はDIYでリフォームする

費用を抑えるなら、できるところは自分でDIYでリフォームするという方法もあります。例えばドアのデザインを変えたり、タイルの重ね張りや張り替え、棚の作成などはDIYでも十分可能な範囲です。ドアのデザイン変更は市販のカッティングシートを使うか、スプレーなどで塗装をすることで、簡単に行えます。

タイルも市販されているものを使用すると安く、棚もほとんど材料費だけで作成できるでしょう。扉の交換もできないわけではありませんが、扉ごとに特徴が異なり、中には特殊な形状をしているものもあるため注意が必要です。

DIYで行う場合は無理のない範囲でやることを前提にし、難しいと感じるなら無理せず業者に依頼しましょう。自分で無理に行うと、後から業者に依頼した際に余計な費用がかかることもあるため注意が必要です。

3. 玄関リフォームの5つの事例

実際にどのようなリフォームをするか決めるためにも、実際の施工事例を参考にしてイメージを膨らませておくとよいでしょう。

  • 【事例1】カバー工法での玄関のリフォーム
  • 【事例2】玄関を引き戸からドアに変更
  • 【事例3】バリアフリー化目的の玄関リフォーム
  • 【事例4】マンションの玄関リフォーム
  • 【事例5】玄関の床リフォーム

実際の例を知ることで工事内容への理解を深めやすく、自分が行う際のリフォームプランも立てやすくなるでしょう。

【事例1】カバー工法での玄関のリフォーム

費用施工期間
42万円1日

枠組みを追加で設置して行うカバー工法の玄関リフォームでは、断熱性能を高めることに成功しています。使用するドアの種類によって得られる効果は異なりますが、この事例では断熱性の高いものを採用してるため、省エネ化が図れているでしょう。

工事費用は42万円であり、素早くできるカバー工法のため1日で完了しています。

【事例2】玄関を引き戸からドアに変更

費用施工期間
43万円2日

昔ながらの引き戸からドアに変更した事例では、出入りの部分が広くなっているため、荷物の出し入れがしやすくなっています。

また、リモート操作で鍵の開け閉めができる機能も搭載しており、人の出入りもしやすくなっているでしょう。工期は2日程度であり、費用は43万円です。

【事例3】バリアフリー化目的の玄関リフォーム

費用施工期間
130万円5日

バリアフリー化を目的とした玄関リフォームでは、3枚連動した引き戸への交換や、玄関までの段差に自動昇降機を取りつけるなどの工事が行われています。3枚連動の引き戸にすることで、玄関を大きく開くことができ、幅を取りやすい車椅子でもスムーズに出入りができるようになっています。

また、自動昇降機がついているため、段差があっても車いすのまま問題なく利用できるでしょう。自動昇降機とは別に階段も増設しているため、それぞれ出入りがしやすくなっています。

玄関周りを広く取り、ビルトインポスト(埋め込み型のポスト)や手すりの設置など、機能面も充実しています。工期は5日で費用は130万円であり、大幅な変更を伴う玄関リフォームの代表的な事例といえるでしょう。

【事例4】マンションの玄関リフォーム

費用施工期間
2万円2週間(他の場所と合わせて)

マンションのリビングダイニングや廊下をリフォームする際に、「ドアを開けてすぐ目に入る玄関のリフォームも」ということで、玄関床をリフォームした事例です。黒っぽい石目調のクッションフロアから、大理石調のフロアタイルに張り替えて、明るさと高級感のある床になっています

玄関床の施工費用は20,000円、工期はキッチン、リビングのリフォームと合わせて2週間です。

【事例5】玄関の床リフォーム

費用施工期間
250万円(他の場所と合わせて)4カ月(他の場所と合わせて)

暗かった玄関ホールと吹き抜けを、ダイニングなどとともにリフォームをした事例です。玄関の床はブラウン×白のモノトーンのタイルを貼り、モダンで明るい雰囲気に仕上がっています

施工費用はLDK、和室、トイレ、洗面所。浴室、バリアフリー工事などすべて合わせて250万円、工期は4カ月かかっています。

4. 玄関をリフォ―ムする時の5つのポイント

上手に玄関リフォームを行うには、次の5つのポイントを押さえておくことが大切です。

  • 1.今後のことを見据えてドアの種類を選ぶ
  • 2.断熱と風通しを重視する
  • 3.スッキリさせるため収納スペースの確保する
  • 4.玄関の上がり框の段差を考慮する
  • 5.マンションの玄関リフォームは規約を確認する

機能性を考える上で重要なポイントとなるため、それぞれ詳細まで理解を深めておきましょう。

今後のことを見据えてドアの種類を選ぶ

玄関ドアの種類は大きく開き戸と引き戸の2つがあり、将来的なことを考えてどちらの種類を選ぶか決めておくことが大切です。開き戸は洋風の家に多く、現在は主流となっている扉であり、防犯性や遮熱性、遮音性の高さが特徴です。

そのため、子どもがいる家庭や断熱性を重視したい場合におすすめでしょう。対して引き戸は防犯性や遮熱性、遮音性などはやや劣るものの、わずかな力で開け閉めができるため、バリアフリー化に対応できる点が魅力です。

それぞれで特徴が異なり、一概にどちらがよいと決まっているわけではありません。デザイン性や機能性、バリアフリーの必要性の有無なども考慮しながら、どちらにすべきか考えておきましょう。

断熱と風通しを重視する

室内の環境を整えるには、断熱性が高く、風通しのよい玄関扉を選ぶことが大切です。断熱性が低いと部屋に熱がたまりづらく、冬場は冷えやすくなってしまいます。また、風通しが悪いと空気の循環が悪くなりやすく、隙間風が入ってくる状態だと冬は底冷えしてしまうことも少なくありません。

暖房で対処できる部分もありますが、そもそも玄関扉によって多少の調整ができるならそれに越したことはないため、断熱性や気密性は重要視しましょう。

断熱性の高い扉なら部屋が温まりやすく、結果的に省エネに繋がります。風通しを調整する際には、網戸の設置や通風ドアを採用するなど、オプションを利用するとよいでしょう。

スッキリさせるため収納スペースの確保する

玄関は靴や傘、帽子などの小物やコート掛けといったさまざまな収納スペースが必要です。置く物は意外にも増えやすいため、十分な収納スペースを確保することが大切です。収納カウンターからシューズクローゼットまで形状はさまざまであり、必要に応じたものを採用しましょう。

収納力が高く、デザイン性にこだわるほど費用は高額になりますが、その分見た目の印象は格段によくなり、使い勝手もよくなります。

横の空間はもちろん、縦の空間を利用することも大切であるため、天井近くまでスペースは活用し、場所を無駄にすることなく収納場所を確保していきましょう。

玄関の上がり框の段差を考慮する

玄関での出入りをスムーズにするためには、上がり框の段差も考慮しましょう。上がり框は一般的に18cmの高さであり、これより高いと上り下りがしにくくなります。

高さがあると動線が悪くなるため、上がり框を高くしすぎないように注意し、どうしても段差が大きい場合は、式台と呼ばれる踏み台の導入も検討しましょう。また、バリアフリー化を目指すなら、段差はできるだけ少なくしたほうがよく、将来的なことも考えて昇降機をつけたり、スロープを設置したりすることもおすすめです。

マンションの玄関リフォームは規約を確認する

マンションの玄関リフォームを検討している場合は、管理規約を確認してリフォームが実施できるかどうかをチェックしておきましょう。玄関はマンションの共用部分と設定されていることが多く、管理規約の定めによってはリフォーム自体ができない場合があります。

また、リフォームが可能でも、できる範囲が制限されていることも少なくありません。マンションのリフォームは管理規約によって実施できる範囲が限定されているため、事前に確認して、不明点は大家さんや管理会社に相談しておきましょう。

5. 玄関の費用相場を理解して実際に業者に依頼してみよう

玄関はリフォームで手掛けられる部分が多く、工事をする箇所が増えるほど費用は高くなります。そのため、まずは相場を知り、どれくらいのコストがかかるかを把握してから明確なプランを立てることが大切です。費用相場を把握し、業者と念入な相談をしながら、自宅に合ったリフォームのプランを考えていきましょう。