増築にかかる費用相場はいくら?事例や節約術も紹介

現在居住している住宅が手狭に感じるなら、住み替えをするだけではなく増築によって問題を解決することも可能です。増築の費用は自宅の状況によって異なりますが、簡単にまとめると次の通りです。

  • 木造:70~280万円
  • 鉄骨:100~400万円
  • 2階の増築:120~480万円

建物の構造や階数、工事の内容によって費用は異なるため、それぞれの違いを把握して、コスト面での理解を深めていきましょう。

POINT

  • 木造増築の費用相場は2畳で70万円、8畳で280万円ほど
  • 費用を抑えるには、補助金制度や減税制度を利用しよう
  • 建ぺい率や容積率の範囲内でおさえなければならない点に注意
お住いの地域のリフォーム相場、
知ってますか?

目次

1. 増築にかかる主な費用相場

そもそも自宅の増築にはどのような費用がかかるのでしょうか、主な内訳は次の3つに分けられます。

  • 1.材料費
  • 2.工事費
  • 3.行政に出す確認申請費用  

材料費や工事費などは施工にかかわる費用であり、確認申請費用は簡単にいえば増築が法的に認められる範囲内で行われているかを、検査するための手数料です。

確認申請費用は、増築する広さや自治体などによって異なりますが、個人の住宅なら10,000~20,000円程度が多いでしょう。ただし、申請を業者に依頼する場合は別途手数料がかかり、数万円程度費用が上乗せされることもあります。

増築時には各種費用がかかりますが、さらに住宅構造や階数などによる違いを見ていくと、費用相場は次の通りです。

増築の種類費用相場
木造住宅 ・全体の相場:70~280万円
・2畳:約70万円
・4畳:約140万円
・6畳:約210万円
・8畳:約280万円 ※坪単価:約70万円
鉄骨住宅 ・全体の相場:100~400万円
・2畳:約100万円
・4畳:約200万円
・6畳:約300万円
・8畳:約400万円 ※坪単価:約100万円
2階の増築 ・全体の相場:120~480万円
・2畳:約120万円
・4畳:約240万円
・6畳:約360万円
・8畳:約480万円 ※坪単価:約120万円

同じ住宅でも2階部分は工事に手間がかかり、改装する部分が多くなる場合があり、費用は高額になりやすい傾向です。基本的に増築部分が多いほど、費用が高くなると考えておきましょう。

2. 【場所別】増築費用の相場

増築費用をさらに細かく見ていくと、次のように場所によって費用相場は異なります。

場所増築費用相場
ベランダ約50~94万円
トイレ約70~200万円(0.4-1畳)
キッチン・1階:110万円~
・2階:125万円~
お風呂 45~180万円
洋室・木造1階:約70万円
・木造2階:約120万円
・鉄骨1階:約100万円
・鉄骨2階:約130万円
和室・1階:約200万円
・2階:約300万円

それぞれの違いを把握し、自宅での増築だとどれくらいになりそうか、概算で費用を算出しておくとよいでしょう。

ベランダ・バルコニー

ベランダやバルコニーの増築の平均費用相場は、50~94万円程度です。使用する材質やベランダの種類によって費用は異なるため、コストが変動しやすいです。例えば人工木だと平米あたりの単価は25,000~30,000円程度と高額ですが、天然のソフトウッドだと平米あたりで6,000~8,000円程度と比較的安価です。

同じ天然木でも、ハードウッドだと平米あたりの単価は15,000~18,000円程度とやや高くなります。他にもタイルデッキなら平米あたりの単価は15,000~18,000円程度となり、材質による違いは大きいでしょう。

柱の有無でも費用は異なり、柱なしで設置する後付けのベランダは、30~60万円程度で増築できます。また、すでにベランダやバルコニーがあり、これを増築する場合は40万円程度から費用がスタートすると考えましょう。

トイレ

トイレの増築費用は0.4~1畳で70~200万円程度と、価格帯の幅が広いです。これは増築する広さはもちろん、新たに便器や便座を導入するかどうか、どのような間取りにあるかなどによっても異なります。新しく便器を導入する場合はその購入費もかかり、金額に応じて増築全体のコストがプラスされます。

また、壁などが邪魔して増築ができない場合は、壁の撤去が必要となるため、作業工程が追加されるぶん費用が上がります。

また、配管の位置によっては増築時に別途工事が必要なこともあり、この有無でもコストは左右されます。安く済む場合もありますが、各種条件次第では100万円を超える高額な費用になることは覚えておきましょう。

キッチン

キッチンの増築は階数によって異なり、1階だと110万円から、2階だと125万円からが相場となります。階数による違いもありますが、導入するキッチンのグレードや間取り変更の有無、その他配管や電気工事の有無などによっても費用は変動します。

キッチンはグレードによる違いが大きく、購入費も20~30万円程度の価格帯から、100万円を超える高価なものまであります。また、アイランドキッチンやカウンター式のキッチンなど、レイアウトの変更にともなう壁の撤去などには、別途費用がかかります。

キッチンの購入費や設置費、電気、配管などの工事、さらには廃材の処分費など多数のコストがかかるため、キッチンの増築は高額になります。

お風呂

お風呂は基本的に1階に配置されますが、増築だと2階に導入することが多いです。2階に設置する場合は、水回りなどの補強工事費用が45~180万円程度となります。

ハイグレードな浴槽を選ぶと100万円以上かかることもあります。オプションの有無によっても費用はことなり、多機能なものになるほどコストは上がります。

追い炊き機能や浴室乾燥機、手すり、ジェットバスなどお風呂のオプションは豊富にあり、予算にあった取捨選択をしてください。

洋室

同じ洋室でも、木造と鉄骨で費用は異なり、鉄骨のほうが高くなります。また、1階と2階では2階のほうが高く、これは補強工事が別途必要になるからです。

  • 木造1階:約70万円
  • 木造2階:約120万円
  • 鉄骨1階:約100万円
  • 鉄骨2階:約130万円

木造と鉄骨では10~30万円程度価格差があります。自宅の構造がどちらか事前にチェックしてください。

和室

和室も洋室と同様に、1階と2階では2階のほうがコストアップします。

  • 1階:約200万円
  • 2階:約300万円

階数の違いで平均的な費用相場が100万円程度も違いがでます。2階の増築費用が高くなるのは、強度の確認や補強工事、1階部分の屋根の撤去や足場の組み立てなど、作業工程が多くなることが理由です。

この価格は6畳あたりの平均費用ですので、床面積が広くなると費用もさらに上がります。

3. 増築費用を抑える5つの方法

自宅の増築は100万円以上の高額になる場合もありますが、工夫次第で費用を抑えることも可能です。

  • 1.複数の業者から見積りを取る
  • 2.増築補助金制度や減税制度を利用する
  • 3.複数の箇所の増築を一緒に行う
  • 4.増築箇所の範囲をしっかり見極める
  • 5.水回りの工事では配管距離を短くする

5つの方法を意識して、増築費用を節約しましょう。

複数の業者から見積りをとる

工事内容が同じでも、業者によって費用が異なります。増築時には複数の業者から見積もりを取りましょう。複数社で比較することで増築工事の費用相場がわかり、適正な価格帯がわかります。

業者を選択するには金額だけではなく、工事内容もチェックすることが大切です。信頼できる業者を見極めることは重要な選択肢です。信頼できる業者を見つけるには、一括見積もりサイトを利用されるのがおすすめです。

「ヌリカエ」なら増築の専門知識をもつ相談員が、工事内容に合った業者を紹介します。依頼先をスムーズに決められるため、好条件の業者を探し、コストの節約もしやすくなるでしょう。

お住いの地域のリフォーム相場、
知ってますか?

増築補助金制度や減税制度を利用する

工事内容によって増築に補助金が支給されたり、減税制度が利用できます。これらの制度を活用することで、費用負担を抑えることができます。

制度は多数あり、国が実施しているものから、各自治体が独自に展開しているものもあります。利用するには条件がありますので、制度の適用が可能か確認をしてください。

複数の箇所の増築を一緒に行う

増築をする場合は、複数箇所の増築をまとめて行うことがおすすめです。作業箇所を個別におこなうとコストがかさみますが、複数箇所を同時に進めることで経費が節約できます。

業者が工事をする場合に出張費や駐車場代、その他の費用が発生し数万円程度になることもあります。複数回にわけて依頼することで、その都度経費がかかるため、できるだけ回数を少なくすることをおすすめします。

また同じ業者に依頼するとでセット価格を提示してくれたり、割引を適用してもらえこともあります。依頼する箇所が増せば値引きしてもらえる場合もあり、増築が必要な場所はあらかじめ確認しておきましょう。

増築箇所の範囲をしっかり見極める

どこをどのくらい増築するか、範囲は事前に見極めておきます。同じ増築内容 でも1階と2階では費用が違ってくるため、費用負担を考えるなら1階部分の増築がおすすです。

また、増築箇所が広範になるほど費用はかさみますので、不要な部分の工事は避けましょう。本当に必要な部分を見極めることで費用が節約できます。

5.水回りの工事では配管距離を短くする

増築の際に水回りの工事も行うなら、可能な限り配管の移動距離を短くしておくことがおすすめです。リフォームでは配管の移動も可能ですが、移動距離が長くなるほど材料費が増え、工事過程も多くなるため施工日数が長くなってしまいます。

また、費用も増大しやすいため、水回りの増築は、できるだけ既存の配管の位置を動かさないで済むように、事前に場所を確認してから行うことがおすすめです。

4. 【知っておくべき】 増築の際に注意する5つのポイント

増築で失敗しないためには、次の5つの注意点を知っておくことが大切です。

  • 1.水回り設備の増築は費用がかかる
  • 2.建ぺい率や容積率は自治体など規制の範囲内
  • 3.固定資産税は増額される
  • 4.増築する場合における住宅ローン
  • 5.リフォーム業者選びは慎重に

これらのポイントを把握し、コスト面での負担を考慮して増築を行います。

水回り設備の増築は費用がかかる

住宅の増築で費用がかかる部分として、水回りの設備があげられます。キッチンやお風呂、トイレなどの水回りは、配管の工事が必要になることがあり、作業が追加され費用が上がりやすいです。

住環境と増築内容では、壁の取り壊し程度で済み配管工事が不要な場合もありますが、間取りの変更や設備の新設は費用がかさみますので注意が必要です。

建ぺい率や容積率は自治体など規制の範囲内

費用さえ支払えば、増築は自由に行えるとは限らず、建ぺい率や容積率、その他自治体による規制の範囲内でしか、工事はできません。建築法や自治体の規制に抵触する場合は、工事が実施できません。事前にどの範囲まで増築できるのか、知っておくこと必要があります。

規則や基準について業者に相談し、見積もりの際に確認を取っておきましょう。考えている増築プランが実現できるとは限らないため、早めに相談し工事の可否をたしかめてください。

固定資産税は増額される

所有している不動産には固定資産税がかかり、増築すると課税額は増えます。増築する範囲や設備によって課税額は異なりますが、導入する設備の評価額に1.4%をかけたものが、大体の増額分になると考えましょう。

増築時の費用負担だけではなく、その後のランニングコストまで上がることは理解しておかなければなりません。

増築する場合における住宅ローン

増築時には住宅ローンを組むことも可能であり、低金利で借りられるだけではなく、住宅借入金等特別控除といった税制優遇が受けられる場合があります。特別控除を受けるには一定の条件を満たす必要があり、簡単にまとめると次の通りです。

  • 自己が所有の居住用の住宅の増改築であること
  • 増改築の日から6カ月以内に居住し、特別控除を受ける年の12月31日まで引き続き居住している
  • 特別控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下
  • 増改築等をした後の住宅の床面積が50平米以上であり、床面積の2分の1以上が居住部分であること
  • 工事費用が100万円を超えており、2分の1以上が居住部分の工事費用であること
  • 10年以上にわたり分割して返済する、増改築のためのローンの借入金または債務があること
  • 居住した年とその前後2年ずつの5年間に、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例などを受けていないこと

また、これらの条件を満たし、かつ次のうちいずれかに該当するものでなければなりません。

  • 増築や改築、建築基準法に規定する大規模な修繕か大規模の模様替えの工事に該当すること
  • マンションなどの場合は区分所有する部分の床や階段、壁の過半について行う修繕・模様替えの工事であること
  • 住宅ののうち居室やキッチン、浴室、トイレ、洗面所、納戸、玄関または廊下の一室の床、壁の全部について行う修繕・模様替えの工事であること
  • 建築基準法施行令の構造強度等に関する規定、または地震に対する安全性の基準に適合させるための修繕・模様替えの工事であること
  • 一定のバリアフリー改修工事であること
  • 一定の省エネ改修工事であること

条件を満たしているなら特別控除が利用できるため、積極的に活用しましょう。

5.リフォーム業者選びは慎重に

増築リフォームを依頼する際には、業者選びを慎重に行いましょう。業者によっては施工技術が未熟だったり、他よりも費用が高かったりすることもあります。技術が低いと施工後に雨漏りや故障などのトラブルが起きることもあり、再度リフォームのやり直しで余計な費用がかかることも少なくありません。

また、そもそもの費用設定が高い場合は、相場価格以上のコストを請求されて、損をすることもあります。業者を選ぶ際には、複数の業者で見積もりをして比較したり、建築士などの信頼できる資格を持っていたりするかなどで判断するとよいでしょう。

5. 増築リフォームの事例

ここからは実際の増築の事例を見ていくことにします。ご自分の希望に近い増築の事例があれば、ぜひ参考にしてみてください。

二世帯住宅における増築

完全分離型の二世帯住宅にするため、自宅を増築した事例です。自宅にある土地を新たに買い増し、二世帯住宅へのリフォームを検討されたそうです。完全な二世帯住宅にするため、2階に行くための階段と2階玄関を増築したそうです。子世帯のLDKはシックな雰囲気にし、キッチンや家具などを1つずつご主人がショールームで選ばれるなど、こだわりのあるリフォームだったそうです。

家族構成夫婦、子供2人、祖父母
築年数15年
増築の目的二世帯同居のため
リフォーム業者山商リフォームサービス株式会社
リフォーム箇所LDK、浴室、洗面室、トイレ、洋室、階段
増築箇所キッチン、浴室、洗面化粧台、トイレ
工期3カ月
リフォーム面積144㎡
費用内訳(概算) 1階・2階の増築工事:320万円 2階の水回り工事:420万円 玄関・階段新設工事:118万円 外壁・屋根・窓・防水工事:643万円 耐震・断熱工事:135万円 間取り変更・内装工事:678万円
総費用2,314万円

参考:山商リフォームサービス

子供部屋の増築

続いての事例は。お子様のために洋室(子供部屋)を増築した事例です。この事例では、子供部屋の増築だけでなく、リビングを増築して広げ、増築部に物入れを新たに設置したそうです。リビングは1階、洋室(子供部屋)は2階で、洋室については既存の屋根形状を活かして天井高が最大限確保できるように配慮されたそうです。

家族構成夫婦、子供3人
築年数 26〜30年
増築の目的子供部屋を増やすため
リフォーム業者株式会社新陽建設(リフォームショップ夢空間)
リフォーム箇所収納
増築箇所リビング、洋室(子供部屋)
工期3カ月以上
総費用 800万円 ※子供部屋の増築のみの場合:220万円 ※リビングの増築・リフォームのみの場合:310万円 ※増築部への物入れ設置のみの場合:10万円

参考:ホームプロ

平家の増築

平家を増築し、2階建てにされた事例です。家族を持って独立したい、ただし将来はご両親の面倒を見るため近くに居たいというとこで、ご実家の2階に居住スペースを増設されたそうです。完全分離ではない二世帯住宅です。打ち合わせに2カ月半、工事に3カ月とじっくり時間をかけ、納得の増築が叶ったそうです。

家族構成不明
築年数 不明
増築の目的家族を持って独立するための居住スペースを作りたい・将来は親のそばで親の面倒も見たい
リフォーム業者有限会社 ウィル
増築箇所2階主要構造部・DK・寝室・バルコニー・ユニットバス・洗面台・階段・廊下
工期3カ月
総費用 1,500万円

参考:will

5. 増築費用を概算して業者に相談する

自宅の増築を行うなら、まずはどれくらいの費用がかかるか、自分で概算してみましょう。その上で業者に相談して、綿密な計画を立てます。費用を正しく把握しきちんと計画立て、工事を行い増築のスムーズな成功を目指してください。

お住いの地域のリフォーム相場、
知ってますか?